プロフィール画像【 2.社会の基盤を支える 】

風景は人間の原点~風景の理解は復興への道標

齋藤 潮 (東京工業大学/風景論)




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■誰が何をあの震災で失ったかはすぐに知ることはできない。しかしテレビにがれきだけの「風景」が映っただけで、そこにあった以前の「風景」を思い、誰もが胸を痛めた。被災地の復興が進むにつれ、空っぽだった震災後の風景はなくなっていくが、それをそこに住む人々の「心」の復興ととらえてしまってはいけない。被災地の人々に故郷の新たな姿が心にしみ込むまで、支援の心を忘れてはいけないと思った。(中3・女子・H.I)

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■まず風景論という初めて見る単語に非常に惹かれました。自分は画学生を目指して風景を描いたり、写真を撮ったりということをよくするのですが、今回の震災で悲しいのは人々の中にある思い出の風景が失われてしまったことだと、先生の文を読み改めて思いました。これから新たな自分たちのふるさとを再建すべく前に進んでいければと思います。(高3)

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■自分も旅行や遠い所に行って自分の見慣れた風景に帰ってきた時、ほっとするというか安心します。福島は浜通りを中心に震災があって、自分の故郷の地形も風景も水に流され、自分のほっとする風景にもう会えないのはつらいと思いました。(高2・男子・Y.O)

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■自分も先生と同じような体験をしたことがあり、やはり故郷は大切なんだなと感じました。この大震災の津波でおばあちゃん家周辺が全く変わってしまって、胸が痛かったです。ですが、だんだんと復興しつつあり、また元に戻ってきています。いつかまたあの田んぼの景色を見たいと強く望んでいます。(高2・女子・N.K)

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■自分も地方に住んでいるので共感が持てた。進学して東京などに行っても自分の故郷の風景は忘れないようにしたいと思った。(高3・男子・J.S)