
「ふたたび廃墟に立って」~82歳哲人の追想
木田 元 (中央大学/現代哲学)
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■私が印象に残った点は、「あのころ、これ以上ないほど貧しかったが、なにも欲しくなかった。廃墟に立って、ただ自分が何者なのかを見きわめたい」という言葉です。今の日本には物があふれていますが、大切な事は日常の便利さを追求することではなく、自分自身が何者でどうすべきかという自分自身の豊かさを追い求めることなのだと思いました。(高3・女子)
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■すべてのものを失ってもまた立ち直ることができるし、人間の技術というものは素晴らしいなと思った。あきらめてしまえばそこで終わりだけど、あきらめない限り夢に近づくこともわかった。何歳になっても夢を持って生きていきたい。(高2・女子・A)
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■自分の周りに原爆を体験した人はいないため、とても参考になった。間近で目撃したと言う木田先生はその時どう思ったのだろうか、どんな衝撃を受けたのだろうと思った。たった一人で戦後の日本に旅立ったというのがとても印象に残った。私もこの間大震災を体験したが、どのように勉強に励もうとかそういうことを考えたことは一度もなかった。でも今は一生懸命学問に励み、将来木田先生のように自分を見つけられれば良いなあと思った。是非木田先生のお話を聞いてみたいと関心を持った。(高1・女子・チョッパー)
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■教科書やニュースなどでしか聞いたことのない第二次世界大戦という歴史上最悪の出来事に立ち会った人の書く文章が、東日本大震災から日本は立ち直れると確信させてくれました。(高3・男子・T.Y)
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■第二次世界大戦敗北の時と同じように、震災は日本に大きなつめ跡を残したということがよくわかり、それと同時に戦後と同じように被災地も新しく生まれ変われるだろうと思った。(高3・男子・Y.O)
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■第二次世界大戦の内容に触れ、貫禄のある内容でした。この大震災をきっかけに新たな日本を築きあげていきたいと思いました。(高3・男子・H.Y)
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■この人は戦争という大変な世から今に至っている。これはすごいことだと思った。私たちも震災を経験したが、この人も今も元気に生きているので、私たちも負けずに頑張ろうと思った。また後世にこの震災の経験を語り継ぎたい。私たちは若い!へこたれずにがんばります。(高3・男子・G.K)
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■戦争を経験した木田元先生の「これ以上ないほど貧しかったが、何も欲しくなかった」という言葉が印象に残った。今が便利な世の中だからこそもっと一人一人がよく考えてほしい。(高2・女子・S.W)
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■震災が起きて大変な今だからこそ、もう一度自分を見つめ直そうと思った。(高3・男子・政宏)
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■原子爆弾で第二次大戦に負けた日本は、現在世界で唯一の原爆被爆国です。原爆の恐ろしさを一番わかっている日本はこれからは自然エネルギー発電に切り換えるべきだと、先生のメッセージを読んで思いました。(高3・男子・正義の味方カイバーマン)
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■身近な人が亡くなり、この世にいないことがまだまだ信じられない。あの日以降は風景が変わり、本当にあんなことがあったのかとやはり信じきれない。しかしそれをしっかりと受け入れていかなくてはいけない。私たちが今一番しなくてはならないのはこのことを次の人に伝えることだと思う。(高2・女子・もえこ)
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■世界には被災したわけでもないのに自分たちより苦しい環境で暮らしている人々がいるのだから、自分たちがこれしきのことで悲鳴などあげてはいられない。戦争後を乗り越えた木田先生たちのように力強く東日本の復活を支えていきたい。(高2・男子・R)
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■「廃墟」という言葉で、ニュースでよく流れた津波の画像を思い出しました。私も日本は岐路に立っていると思いました。私は自分が何をしたいのかを見きわめなくてはなりません。へこたれずに歩いてゆきます。(高2・女子・ゆうか)
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■東日本大震災という未曽有の災害に遭遇するまで私は相手のことを見ず、自分のことを中心にしか行えなかったと思っています。震災で味わった心が裂けそうなほどの辛苦はきっと一生忘れないものになるでしょう。しかし震災を通して勉強させられたことも多々あります。「当たり前」が本当に大切であること、「大切なもの」は近くにあるけれど気づくことは難しいということ。普段家族のことを「しつこい」とか「うるさい」と思ってしまうこともありますが、親しい仲であるからこそそのような感情が芽生えたり、自分の意志を表に出すことができたりするのだと思います。震災を通して私は今後本当に大切なものは何かということを周りに問いかけていきたいです。(中3・女子・S.Y)