
大事なのは「何をやりたいか」よりも「何をやれるのか」。"プロフェッショナル"になれ!
本田 由紀 (東京大学/教育社会学)
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■自分はこの大震災で被災をした側だったが、自分と同じくらいの年齢の人たちがもくもくとボランティアをやっているところを見て、「自分も何かできることはないか」と思うばかりで実際には行動できなった。やはり本田先生が言うように思ってばかりでは始まらないし、その思いを行動にしなければ伝えることもできない。そして伝わったときに初めて「人の役に立つ」というのではないかと思った。またそれをきっかけに様々な知識や技術が自分のものになり将来幅が広くなる。これからは、まず自分にできることを考え、行動に移していきたいと思う。
私は震災後原発の影響で学校を転校しなければならなかった。本当は転校しないでその学校で部活や勉強をやりたかった。しかし将来のことを考えると安心して勉強、部活をするには転校という選択をし、「進みたい方」ではなく「進むべき方」を選んだ。それでも1年間共に過ごしてきた友だちと離れてまた新しい環境に行くのは少し抵抗があったし、本当に良かったのだろうかと思うことがあった。しかし本田先生の「今やるべきことを考え、将来のためにスキルを蓄える」というメッセージを見て、自分の選んだ道は良かったのだと自信が持てた。確かに今は苦しいかもしれないが、将来のことを考えるとやはり良かったのだと思う。そしてこの経験をチャンスに変えて私もこれから先生が言う「プロフェッショナル」になりたいと思った。(高2・女子・M)
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■今回の震災で私はとても歯がゆい思いをしていました。被災者の方々には何もできないし、私の通う学校はアルバイトができないので、家計を助けられないし、という無力感ばかりが私にはありました。しかし先生のおっしゃるように「何かのプロフェッショナル」になれば、少しは社会貢献ができると現在は考えています。確かにこのようなレベルの人間になるには多くの時間を要すると思います。しかし決して不可能なわけではありません。今から少しずつ努力を重ね、社会貢献ができるその時に備えようと思います。(高1・男子・T.M)
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■メッセージを読んで私は自分がこれからの社会を担う一員であるということを改めて自覚した。これまでも将来職に就くにあたって、社会貢献したいという思いはあったが、自分がどう動いて社会にどういう影響を与えられるか深く考えたことがなかった。それを考えることで、私が何をすれば社会のあらゆる分野に伸び広げていくことができるのかを感じることができた。震災の影響によって社会は多くの被害を受けてしまった。だから私も含む多くの若い人たちがあらゆる分野でスキルを高めて、社会を盛り上げるために役立っていかなければいけないのだと思いました。(高2・男子・K.H)
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■この震災の中で「役に立ちたい」と思った人は沢山いるだろうが、「誰かの役に立つ」ためには、実質的な有効性を持つ冷静な知識やスキルが求められる、という文章がとても印象に残りました。確かに人の役に立つためにはそれなりの行動力や知識が必要とされます。若い私たちが将来宮城やその他被災地を復興させるためにも、今はしっかり勉強してたくさんのスキルや知識を身につけていきたいと思いました。(高2・女子)
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■「何をやれるのか」には自分の持つスキルが伴ってくることを知りました。まさにそのボランティアの例のように行くだけ行って自己満足で帰ってきたり、逆に迷惑をかけてしまったりしてはもともこもありません。自分の意思でボランティアなどの活躍に参加するというのも大事だけれども、その場所で役立つスキルをしっかりと習得してから行動することの大事さもわかりました。被災者として何が求められているのかを判断し、スキルを身につけたいです。(高1・男子・U.I)
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■大震災が起こり今までにない辛さや苦しみを味わいました。そんな中自分がしたいことがあっても行動に起こせる状況ではありませんでした。本田先生の文を読み、したいことを見つけるのも大事だが、今困難に陥っている日本に対して今何をやれるのかを考える方がもっと大事だと思いました。(高3・女子・S.N)
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■題名にある「プロフェッショナルになれ!」という言葉にかなりのインパクトがあり印象的でした。私も一応被災者ではありますが、今では元の平穏な生活を取り戻すことができました。同じ宮城県民として困っている人の役に立ちたいと考えていた私にとって、本田先生のアドバイスは大変役に立ちました。自分の得意分野を磨いて人々のために何かできたらと感じました。(高1・女子・R.N)
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■本田先生のメッセージで、誰かの役に立つには熱い思いだけでなく、実質的な有効性を持つ冷静な知識やスキルが求められるのだということに関心を持った。また私は看護の大学に進学するので特定の分野を深く学ぶだけだと思っていたが、世の中はつながっているから必ず他の分野へ広がるというメッセージでやる気が出た。(中3・女子・Y.S)
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■私も将来教育学部に進みたいと考えています。1つの分野に絞った時は本当にこれでいいのかと思いましたが、メッセージにあるように自分が行きたい分野に進み、人の役に立てたらいいなと思いました。(高3・女子・M.T)
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■今まで私は自分がやりたいことだけを考えて生きてきました。将来の夢だって自分がやりたいと思ったからです。しかし世の中では人の役に立つ人が必要とされています。「やりたい」だけではなく、「それをやることによって人の役に立つ」というところまで考えて生活していきたいと思います。(高2・男子・ふっきー)
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■「ある分野で深い知識やスキルを身に付けるということは、必ず他の分野への広がりを伴っている」という点に共感しました。私自身も1つの事柄を掘り下げると他の事柄も知識として自分の記憶に深く残ることが多いからです。他の分野への広がり方にはたくさんありますが、何か1つを深く掘り下げることは重要だと思います。(高3・女子)
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■「何をやりたいか」よりも「何をやれるのか」という言葉は私が所属していた野球部でも言われてきた言葉でした。最初はみんなレギュラーを目指して練習をしていますが、大会が近くなると個人の力量に合った練習に変化していきました。私はこの経験から自分の力量を知り、その力量に合った学習をするのが最も効率がいいと学びました。(高3・男子・アーノルド・シュワルツェネガー)
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■この文章を読んでなるほどと思いました。「人の役に立ちたい」と思うことも大切だけれども「人の役に立つ」ためのスキルが必要であることをこの大震災で知りました。自分が今何をできるのかということを考え、学校で学ぶことが人のためになるのであれば、頑張ろうという気持ちになりました。(高1・女子・H.Y)
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■将来の夢を語る時、私たちは「○○になりたい」と話をするけれど、やりたいことが必ずしもやれることではないんだと思いました。またプロフェッショナルになることも「その道だけ!」とするのではなく、それを軸に他のことも吸収していけばいいんだと思い、自分も世界観の広い何かのプロになれたらいいなと思いました。(高1・M.I)
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■2年生になって本格的に進路のことを考えるようになりある程度進路は決めていましたが、今はまたスタートラインに戻って「自分は何がしたいのだろう」と悩んでいます。本田先生のお話を読んで、自分のやりたいことだけでなく、何をやるべきかということもよく考えようと思いました。そのためにはやはり勉強しなくてはいけません。自分たちが支えていく立場になるのだから、そのためにも自分のためにもしっかり学んでいきたい。(高2・女子)